離婚と税金について

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離婚と税金

 離婚に税金?と思われる方もおられると思いますが、離婚には財産的な移転を伴うことが多いので税金がかかる場合があります。
 
 まず【財産を受け取る側】の立場に課税されると考えられるものには贈与税があります。
 
 慰謝料はすでに受けた損失を補填する損害賠償的性格のものなので、贈与税の対象とはいえません。
 養育費は親の扶養義務に基づく給付で、通常の生活費や教育費を援助する程度のものには課税されません。※1
 その他の財産分与は、婚姻中に夫婦が協力をして築いた財産をお互いに分離、清算したに過ぎないものなのですから、これもやはり贈与税の対象としては馴染まないと考えられています。
 ですからこれらの財産の移転が金銭による場合は原則として非課税になります。※2
 
 またその財産の移転が不動産の場合、その財産がそもそも夫婦で築いたものなのか、どういう理由で移転するのか等の事実関係にもよりますが、不動産取得税の課税は考えられます。
 それと所有権移転登記をすれば登録免許税もかかります。
 
 
 次に【財産を分与する側】の立場に課税されるものに譲渡所得があります。譲渡所得とは資産の譲渡による所得をいい、所得税における課税所得の区分の一つです。
 そして離婚に伴う財産分与で、不動産(土地・建物)はその課税対象となる資産です。
 
 その課税額は、譲渡収入金額※3から取得費と譲渡費用を差し引いた金額に対して税率が掛けられ、この税率はその不動産を5年を超えて所有していたか(長期)、そうでないか(短期)で税率が異なります。
 また、その不動産が居住用財産で一定の条件にあてはまれば、3000万円の特別控除が受けられますし、譲渡した年の1月1日に所有期間が10年を超えていれば軽減税率が適用されます。
 
 
 ここでは税率や控除要件等に触れておりませんが、住宅ローンの残債務の引き受けなどの問題が絡んでくることもありますので、課税額や移転に伴う諸費用も含め不動産の財産分与については充分な検討が必要かと思われます。


※1
養育費の支払いは月払いが通常でその負担は月々に発生するものです。それを将来の分まで一括して先に受け取ることは、贈与税の課税対象となるとの国税庁の見解があります。
 
※2
分与された財産の額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の価額やその他すべての事情を考慮してもなお多過ぎる場合、その多過ぎる部分に贈与税がかかります。また離婚が贈与税や相続税を免れるために行われたと認められる場合には、離婚によって受け取った財産すべてに贈与税がかかります。
 
※3
分与された財産の時価
 



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